王妃の紋章（2006）　～　中国映画　歴史劇・サスペンス・ドラマ　～

『王妃の紋章』（原題：満城尽帯黄金甲 / 英題：Curse of the Golden Flower）は、2006年に製作された中国=香港映画。
10世紀の五代十国時代の中国を舞台に、栄華を極めたとある王家の愛憎渦巻く陰謀と裏切りの物語を描く歴史ドラマ。
原作は、1934年に発表された中国の劇作家・曹禺の代表作「雷雨」。
監督は「紅いコーリャン (1987)」「上海ルージュ (1995)」「初恋のきた道 (1999)」「ＨＥＲＯ (2002)」「ＬＯＶＥＲＳ (2004)」「単騎、千里を走る。 (2005)」「女と銃と荒野の麺屋 (2009)」「サンザシの樹の下で (2010)」の張芸謀（チャン・イーモウ）。
脚本は、本作の監督を務める張芸謀（チャン・イーモウ）と、共同脚本に呉楠（ウー・ナン）、卞智洪（ビエン・ジーホン）。
撮影は「ＬＯＶＥＲＳ (2004)」「単騎、千里を走る。 (2005)」「カンフー・ダンク！ (2008)」「女と銃と荒野の麺屋 (2009)」「サンザシの樹の下で (2010)」「酔拳　レジェンド・オブ・カンフー (2010)」「ラスト・ソルジャー (2010)」の趙小丁（チャオ・シャオティン）。
音楽は「いつか誰かが殺される (1984)」「鉄拳 (1990)」「居酒屋ゆうれい (1994)」「陰陽師～おんみょうじ～ (2001)」「ＬＯＶＥＲＳ (2004)」「ハンニバル・ライジング (2007)」「酔拳　レジェンド・オブ・カンフー (2010)」「外事警察　その男に騙されるな (2012)」の梅林茂。
主演は「男たちの挽歌 (1986)」「ゴッド・ギャンブラー (1989)」「アンナと王様 (1999)」「グリーン・デスティニー (2000)」「パイレーツ・オブ・カリビアン／ワールド・エンド (2007)」「DRAGONBALL EVOLUTION (2009)」「シャンハイ (2010)」の周潤發（チョウ・ユンファ）と、「紅いコーリャン (1987)」「上海ルージュ (1995)」「きれいなおかあさん (2001)」「ＳＡＹＵＲＩ (2005)」「マイアミ・バイス (2006)」「ハンニバル・ライジング (2007)」「シャンハイ (2010)」「アイアン・フィスト (2012)」の鞏俐（コン・リー）。
共演は、台湾出身の人気アイドルで「頭文字[イニシャル]Ｄ THE MOVIE (2005)」「言えない秘密 (2007)」「カンフー・ダンク！ (2008)」「酔拳　レジェンド・オブ・カンフー (2010)」「グリーン・ホーネット (2010)」「ブラッド・ウェポン (2012)」の周杰倫（ジェイ・チョウ）、「山の郵便配達 (1999)」「小さな中国のお針子 (2002)」「天上の恋人 (2002)」「パープル・バタフライ (2003)」「ＰＲＯＭＩＳＥ　プロミス (2005)」「ブラッド・ブラザーズ -天堂口- (2007)」「コネクテッド (2008)」の劉燁（リウ・イェ）など。

［　公開日　］

2006年12月21日　香港公開
2006年12月21日　アメリカ limited 公開
2007年1月12日　アメリカ公開
2007年1月25日　韓国公開
2007年2月25日　イギリス Glasgow Film Festival 上映
2007年3月14日　フランス公開
2007年4月13日　イギリス公開
2007年4月25日　オーストラリア公開
2007年4月26日　ドイツ公開
2007年4月26日　ロシア limited 公開
2007年4月27日　スペイン公開
2007年5月25日　イタリア公開
2008年4月12日　日本公開

【　ストーリー　】

中国・五代十国、後唐の時代。
“菊の節句”とも言われる9月9日の重陽節。
永久の繁栄を祈る祝祭の日を前に、遠征に出ていた王（チョウ・ユンファ）と外地に赴いていた第二王子・傑（ジェイ・チョウ）が王宮に帰ってくる。
しかし、王宮内には秘密の匂いと不穏な空気が渦巻いていた。
王と王妃（コン・リー）の関係は既に冷え切っており、王妃は継子である皇太子・祥（リウ・イェ）と長年に渡って不義を続けていた。
王は病気がちな王妃をことさらに気遣い、自ら腹心の宮廷医に命じて、特別な薬を調合させている。
王妃はそれを毎日、決められた時間に飲んでいた。
一方、皇太子は王妃との関係を断ち切りたいと願いながらも叶えることができず、密かに付き合っている宮廷医の娘・蒋嬋（リー・マン）と一緒に王宮から脱出することを夢みている。
久しぶりに母親に再会した傑は、明らかに衰弱している母親の様子を気にかけながらも、病身を押してまで菊の刺繍を続けるその姿に不吉な予感を覚えるのであった。
王妃は宮廷内に密偵を放ち、自分が毎日飲んでいる薬の中身を突き止める。
しかし、それが毒と分かっていながらも、王妃は飲むことをやめようとはしなかった。
王妃の密偵を務めたのは、宮廷医の妻・蒋氏（チェン・ジン）であり、彼女もまた王に恨みを抱いていた。
誰もが素知らぬ顔で表面だけを取り繕いながらも、それぞれ胸に秘めた策略を練り上げていく。
それは、王家の中で、唯一汚れを知らない無邪気な存在に思えた第三王子・成（チン・ジュンジエ）も例外ではなかった・・・。

【　余談　】

・　原題は、元々『秋天的記憶（秋の記憶）』であったが、『重陽』、『菊花殺』と変わっていき、最終的には唐代末期の黄巣の詩『不第後賦菊』の一部からとった『満城尽帯黄金甲』となった。

・　第2王子を演じた周杰倫（ジェイ・チョウ）が主題歌の『菊花台』と『黄金甲』を歌っている。
『菊花台』はアルバム『依然范特西』に、『黄金甲』は『黄金甲EP』にそれぞれ収録されている。

【　スタッフ　】

監督：　張芸謀（チャン・イーモウ）
原作：　曹禺　『雷雨』
脚本：　張芸謀（チャン・イーモウ）
共同脚本：　呉楠（ウー・ナン）、卞智洪（ビエン・ジーホン）
製作：　張偉平（チャン・ウェイピン）、江志強（ビル・コン）、張芸謀（チャン・イーモウ）
製作総指揮：　張偉平（チャン・ウェイピン）
撮影：　趙小丁（チャオ・シャオティン）
音楽：　梅林茂
録音：　陶経（タオ・ジン）
美術：　霍廷霄（フォ・ティンシャオ）
編集：　程瓏（チェン・ロン）
衣装デザイン：　奚伸文（イー・チョンマン）
文学コンサルタント：　王斌（ワン・ビン）
アクション監督：　程小東（チン・シウトン）

【　キャスト　】

国王：　周潤發（チョウ・ユンファ）　（吹替：小山力也）
王妃：　鞏俐（コン・リー）　（吹替：湯屋敦子）
皇太子・元祥（ユエン・シャン）：　劉燁（リウ・イェ）　（吹替：遠藤大智）
第2王子・元傑（ユエン・ジェ）：　周杰倫（ジェイ・チョウ）　（吹替：高橋研二）
第3王子・元成（ユエン・チョン）：　秦俊杰（チン・ジュンジエ）　（吹替：野島健児）
蒋嬋（ジァン・チャン）：　李曼（リー・マン）　（吹替：木下菜穂子）
蒋医師：　倪大紅（ニー・ターホン）
蒋医師の妻：　陳謹（チェン・ジン）