マルタイの女（1997）　～　邦画　サスペンス・コメディ・ドラマ　～

『マルタイの女』は、1997年9月27日より東宝配給にて公開された日本映画。
殺人事件の現場を目撃してしまった女優が、身辺保護の刑事に守られながら困難を乗り越え、裁判で証言台に立つまでの姿を描いた社会派コメディ。
監督・脚本は、本作が遺作となった「お葬式 (1984)」「タンポポ (1985)」「マルサの女 (1987)」「あげまん (1990)」「ミンボーの女 (1992)」「大病人 (1993)」「静かな生活 (1995)」「スーパーの女 (1996)」の伊丹十三。
撮影は「団鬼六　縄化粧 (1978)」「天使のはらわた　赤い淫画 (1981)」「メイン・テーマ (1984)」「マルサの女 (1987)」「天と地と (1990)」「ミンボーの女 (1992)」「スーパーの女 (1996)」「蒼き狼　地果て海尽きるまで (2006)」「ひまわり～沖縄は忘れない、あの日の空を～ (2012)」の前田米造。
音楽は「人魚伝説 (1984)」「ひとひらの雪 (1985)」「マルサの女 (1987)」「ガンヘッド (1989)」「ミンボーの女 (1992)」「鍵　THE KEY (1997)」「ハサミ男 (2004)」「斬～ＫＩＬＬ～ (2008)」「長良川ド根性 (2012)」TVドラマ「家族ゲーム (2013)」の本多俊之。
主演は「キッドナップ・ブルース (1982)」「お葬式 (1984)」「マルサの女 (1987)」「ミンボーの女 (1992)」「スーパーの女 (1996)」「ラヂオの時間 (1997)」「眉山 -びざん- (2007)」「阪急電車　片道15分の奇跡 (2011)」TVドラマ「あまちゃん (2013)」の宮本信子。
共演に、TVドラマ「警部補・古畑任三郎 (1994)」「八つ墓村 (1996)」「花田少年史　幽霊と秘密のトンネル (2006)」「２５２　生存者あり (2008)」「武士の家計簿 (2010)」「のぼうの城 (2011)」「宇宙兄弟 (2012)」「草原の椅子 (2013)」「超高速！参勤交代 (2014)」の西村雅彦、「ミンボーの女 (1992)」「釣りバカ日誌イレブン (1999)」「助太刀屋助六 (2001)」「アダン (2005)」「青空のルーレット (2007)」「手のひらの幸せ (2009)」「HESOMORI -ヘソモリ- (2011)」「野のなななのか (2013)」の村田雄浩など。

【　ストーリー　】

わがままで有名な女優の磯野ビワコは、ふとしたことから弁護士夫婦が殺害される現場を目撃してしまい、それに気づいた犯人に殺されそうになったが、危ういところで助けられた。
逃走した犯人は殺された弁護士と対立していたカルト宗教集団真理の羊の一員らしく、警察の事情聴取を受けたビワコは、殺到したマスコミを相手に会見を行い、裁判で証言台に立つことを約束する。
重要証人となったビワコの身を守るため、警察は彼女をマルタイと呼ばれる身辺保護対象者とし、立花と近松のふたりの刑事をガードに送り込んだ。
ふたりの刑事はビワコのマンション、仕事場、小唄や踊りの稽古場はもちろん、移動中の車にも必ず片方が同乗し、ショッピングなどのプライベートにまでもぴったりと張り付いて彼女の身辺を保護する。
彼らはあくまで私生活には干渉しないが、ビワコは愛人関係にあるテレビの編成局長・真行寺との不倫の現場にまでもついてこようとするふたりの刑事に、落ち着かない生活を強いられた。
一方、ふたりの刑事の方も、昔からビワコのファンでミーハーぶりを隠せないでいる近松に対し、ひたすら職務を全うしようとする堅物の立花は、傍若無人なビワコの振る舞いにいらだちを覚える。
しばらくして、教団幹部の命令で身を隠していた犯人の大木が逮捕された。
すぐに面通しが行われ、ビワコは記憶をたどりながら彼が犯人だと証言する。
大木が犯行を自白し、ビワコの証言がより重要性を持つようになってくると、教団は顧問弁護士の二本松を通じてビワコに証言をやめさせるよう、なりふり構わぬ脅しを始めた。
愛犬を殺された上、真行寺との不倫をマスコミにバラされたビワコは、精神的に大きなダメージを受け、証言をためらうようになってしまう・・・。

【　スタッフ　】

監督：　伊丹十三
脚本：　伊丹十三
製作：　玉置泰
プロデューサー：　川崎隆
撮影：　前田米造
第二撮影班・撮影：　藤沢順一、高瀬比呂志、猪本雅三、田中潤、上野彰吾
ステディカム撮影：　佐光朗
撮影助手：　平康真二、中川克也、村埜茂樹、小松高志、中飯明央、佐藤治、葛西誉仁、向後光徳、西村博光、釘宮慎治、村木千春、鏡早智、井上隆夫、阿部孝
美術：　川口直次
美術助手：　瀬下幸治、矢内京子、五十苅知子
照明：　加藤松作
録音：　小野寺修、桜井敬悟
録音助手：　白取貢、松本昇和、矢沢仁
録音効果：　斉藤昌利、北田雅也
リーレコ：　神保小四郎
スタジオ録音：　石井ますみ、大野誠、下野留之
第二撮影班・録音：　藤本賢一、西山徹、前田一穂
装飾：　佐藤結樹
衣裳：　岩崎文男、熊谷友江、第一衣裳
スタイリスト：　鈴木智子豊平ちせ
メイク：　豊川京子宮崎智子
ウィッグ製作：　アデランス
編集：　鈴木晄
編集助手：　三条知生
デジタル編集助手：　穂垣順之助
ネガ編集：　奥原好幸
音楽：　本多俊之
音楽プロデューサー：　立川直樹、梶原浩史
スタント：　高橋勝大、安多武士、山口富美雄、平田道、田辺秀輝
舞台音楽：　ＮＨＫ交響楽団演奏ロブロ・フォン・マタチッチ指揮（ワーグナー作曲ローエングリン第一幕前奏曲より）
キャスティング：　斉藤謙司
カースタント：　高橋レーシング
特殊メイク：　江川悦子、神田文裕、寺田まゆみ
アクション：　高瀬将嗣
デジタル合成：　島村達雄
スクリプター：　松澤一美
特機：　落合保雄
特機助手：　大谷慎司
助監督：　中嶋竹彦、中村隆彦、山内健嗣、浦路秀樹
第二撮影班・助監督：　蝶野博
フードコーディネーター：　石森いづみ
湯気師：　谷口承
製作担当：　鎌田賢一
製作主任：　森太郎毛利達也
製作進行：　荒木正人飯塚信弘
製作デスク：　吉川次郎
企画協力：　三谷幸喜、細越省吾
協力プロダクション：　ガイズエンターテインメント、放映プロジェクト、Ｔ＆Ｔ総合企画トラティック・ミュウージカル・マガジン、早川プロダクション、エレメンツＳＴＲＡＹＤＯＧ、ノル・アソシエイツ、稲川素子事務所、ＢＱＭＡＰＺＯＮＥ東京アクターズスタジオ、高瀬道場、宮崎渥巳ダンススタジオ石森スタジオ
配給：　東宝

【　キャスト　】

磯野ビワコ：　宮本信子
立花刑事：　西村雅彦
近松刑事：　村田雄浩
大木珠男：　高橋和也
真行寺編成局長：　津川雅彦
二本松弁護士：　江守徹
波多野管理官：　名古屋章
ナカムラ：　山本太郎
エイジ：　木下ほうか
教団幹部：　隆大介
小清水（マネージャー）：　近藤芳正
三輪さん（お手伝いさん）：　あき竹城
劇場プロデューサー：　三谷昇
検事：　益岡徹
警視総監：　宝田明
稲村刑事：　六平直政
トロと呼ばれる刑事：　伊集院光
先輩刑事：　不破万作
モンタージュの係官：　赤堀二英
裁判所の係官：　本間進、中島けんじ
検察庁の事務官：　市川勉、桜井勝、米倉真樹
ミドリちゃん：　早乙女朋子
出前持ち：　ラッキィ池田
大山弁護士：　仲谷昇
劇場プロデューサー：　加藤善博
夫役の俳優：　小日向文世
医師役の俳優：　河東燈士
看護婦役の俳優：　小島聖
留置場の係官：　矢野宣
係長：　松井範雄
ニシちゃん：　津久井啓太
取材記者：　津村鷹志
取材記者：　堀勉
ミッチャン：　楠木涼香
映画監督：　小林克也
キタムラ班長：　高橋長英
ナカムラの妻：　朝岡実嶺
大木の母：　小野敦子
大木の共犯者：　佐藤亮太
刑事：　渡辺哲
犯人：　有薗芳記
犯人の妹：　大田沙也加
報道陣：　諏訪太朗
報道陣：　伊藤俊人
小唄のお師匠さん：　千紫千恵
ジャズダンスの先生：　宮崎渥巳
救急隊員：　阿南健治、遠山俊也
カラオケ店員：　高土新太郎、桜井裕子
襲撃する信者：　岩田清、江戸松徹、ジーコ内山、島村日出人、棚橋ナッツ、婆裟羅天明、火乃健太、ヨコスカ潮也
刑事たち：　大久保運、佐藤信一、菅原大吉、野口雅弘、長谷川恒之、内木場金光、川崎博司、鈴木俊哉、戸田知新、宮坂ひろし