東京に来たばかり（2012）　～　邦画　ドラマ　～

『東京に来たばかり』（中題：初至東京）は、2012年に製作、2013年11月9日よりアークエンタテインメント配給にて公開された日本・中国共同製作映画。
囲碁の腕を磨くべく日本にやって来たものの、囲碁も打てず、仕事にもあぶれていた中国人青年が、囲碁の名門一家の継承者でもある老婦人と出会い、交流を深めていく姿を描くドラマ。
監督・脚本は「戦場に咲く花 (2000)」「天上の恋人 (2002)」「純愛　JUN-AI (2007)」のジャン・チンミン。
撮影は「ベルナのしっぽ (2005)」「蝉しぐれ (2005)」「子猫の涙 (2007)」「罪とか罰とか (2008)」「GOTH (2008)」「忍道-SHINOBIDO- (2011)」「ＬＯＶＥ　まさお君が行く！ (2012)」「生贄のジレンマ (2013)」「ハダカの美奈子 (2013)」の釘宮慎治。
音楽は「梅香里 (2001)」「朋の時間～母たちの季節～ (2003)」「純愛　JUN-AI (2007)」のウォン・ウィンツァン。
主演は「男はつらいよ」シリーズや、「幸福の黄色いハンカチ (1977)」「虹をつかむ男 (1996)」「隠し剣　鬼の爪 (2004)」「この胸いっぱいの愛を (2005)」「母べえ (2007)」「座頭市 THE LAST (2010)」「すべては君に逢えたから (2013)」などの倍賞千恵子と、「スプリング・フィーバー (2009)」のチン・ハオ。
共演は「ＰＡＩＮ　ペイン (2000)」「９／１０　ジュウブンノキュウ (2005)」「富江 REVENGE (2005)」「炬燵猫 (2006)」「LOVEHOTELS　ラヴホテルズ (2006)」「冷たい熱帯魚 (2010)」「はなればなれに (2012)」「地獄でなぜ悪い (2013)」の中泉英雄、「夢遊ハワイ (2005)」「シルク (2006)」「ビバ！監督人生!! (2007)」「闘茶 tea fight (2008)」「殺人犯 (2009)」TVドラマ「晴れのちボクらは恋をする　～幸福最晴天～ (2010)」TVドラマ「僕らはふたたび恋をする (2011)」「一分間だけ (2014)」のチャン・チュンニン、「蝴蝶　羽化する官能 (2004)」のティエン・ユエンなど。

【　ストーリー　】

天才棋士の中国人青年・吉流（よしりゅう）は、さらなる囲碁の修練のため東京にやって来た。
仕事が見つからず囲碁も出来ないまま2ヵ月が過ぎた時、道に散らばってしまった碁石を一緒に拾ってくれた老婆・五十嵐君江と知り合う。
君江は野菜を入れた箱を背中にしょって千葉から東京に通う行商をしている。
小柄な体で重い荷を担ぐ君江の毅然とした様子に吉流は惹かれ、また君江も吉流を気に入ったらしく、カプセルホテルの清掃の仕事を世話してくれたばかりか、千葉の自宅にも招いてくれた。
そこで吉流は君江の孫・翔一と知り合い、すぐに打ちとけ合う。
ボウリング場で働く翔一は、ある日、恋人・奈菜子の美容院を守るために暴力団と衝突、わき腹を刺されて吉流のアパートに逃げ込んで来る。
翔一は暴力団の一人を殺してしまったと言う。
暴力団から奈菜子を守るため、翔一は奈菜子に会おうとせず、警察の目を恐れて病院にも行かない。
吉流が君江に翔一の窮状を伝えると、君江は、亡くなった翔一の父親が遺した通帳とカードを差し出す。
カプセルホテルのフロント係・内藤美加にほのかな恋心を抱く吉流は、翔一のための薬の調達を内藤に頼む。
彼女は調達を約束してくれた上に、手作りの餃子を差し出してくれる。
奈菜子は千葉に行き、君江に翔一を助けるよう頼むが、君江は「誰もあの子を救えない。あの子を救えるのは自分自身だけ」と、すげない。
だがその後、転んで足を痛めた君江の代わりに行商に行ってくれた吉流に、君江は翔一への伝言を託す。
「千葉には今でも五十嵐って家があるからね」と。
「病院に行って」という奈菜子の再度の懇願を頑固に拒絶する翔一を、吉流は君江の家に連れて行き、3人は家族のように穏やかな時間を過ごす。
吉流は、関東アマチュア囲碁選手権大会の予選リーグを勝ち進んでいたが、中国でプロとして段位を取っていたと誤解されてしまう。
だが、翔一や君江の尽力によって、晴れて決勝戦に出られることに・・・。
対戦相手は名取秀樹。
千葉県の碁聖寺の能楽堂で行われる決勝戦を、翔一はテレビで観戦しながら目の前の基盤に対局を再現して行く。
傷はさらに悪化していたが、向いに座った君江に「ヨシの囲碁、父さんの打ち方にそっくりだな」と笑いかける。
そのとき、吉流は一手を誤り敗れてしまう。
テレビに映った観客席の奈菜子を見ながら、翔一は基盤の上に崩れ落ちる・・・。

【　スタッフ　】

監督：　ジャン・チンミン
企画：　チャオ・シュエ
脚本：　ジャン・チンミン
製作：　チュー・ジーピン
共同製作：　ディン・インチウ、橋本直樹
プロデューサー：　ツァイ・ズーリー、ジャン・チンミン、リー・ティン、星野秀樹、佐治幸宏、金丸雄一
撮影：　釘宮慎治
照明：　木村匡博
録音：　岡本立洋
整音：　チャン・ジンヤン
装飾：　斉藤暁生
編集：　リー・ファン、ジャン・チンミン
音楽：　ウォン・ウィンツァン、ウォン・美音志
衣装：　川崎健二、千代田圭介
ヘアメイク：　佐藤光栄
助監督：　甲斐聖太郎
題字：　倍賞千恵子
後援：　財団法人日本棋院
製作プロダクション：　株式会社ウィルコ、北京新表現影視文化伝播有限会社
製作：　株式会社ウィルコ、同方聯合影業集団公司、北京新表現影視文化伝播有限公司
配給：　アークエンタテインメント

【　キャスト　】

五十嵐君江：　倍賞千恵子
吉流：　チン・ハオ
五十嵐翔一：　中泉英雄
奈菜子：　チャン・チュンニン
内藤美加：　ティエン・ユエン
窪塚俊介
風間トオル