『 モーダス・アノマリ (仮題) 』 (原題:Modus Anomali) は、2012年に製作されたインドネシア映画。
森に生き埋めにされ記憶もなくした男が、正体不明の殺人鬼に追われながら、自分は一体何者で、誰が仕組んだ事なのか、真実を求め奔走する男の姿を描くサスペンス・ホラー。
監督・脚本は「Janji Joni (2005)」「Kala/Dead Time (2007)」「Pintu Terlarang (2009)」「Modus Anomali (2012)」のジョコ・アンワル。
撮影は「夢追いかけて (2009)」のGunnar Nimpuno 。
音楽は「Pintu terlarang (2009)」のBembi Gusti と、「Dead Time: Kala (2007)」「Pintu terlarang (2009)」のAghi Narottama 、「Pintu terlarang (2009)」のGascaro Ramondo 。
主演は「Pintu terlarang (2009)」「Garuda di Dadaku 2 (2011)」「パーフェクト・ヒート (2013)」のリオ・デワンド。
日本未公開作品。
[ 公開日 ]
2012年4月26日 インドネシア公開
2012年11月10日 イギリス Leeds International Film Festival 上映
2012年11月23日 フランス Paris International Fantastic Film Festival 上映
2013年3月31日 フランス Lyon Festival Hallucinations Collectives 上映
【 ストーリー 】
男が目覚めたのは奥深い森の土の中であった。
生き埋めにされた男(リオ・デワンド)は自力で土中から這い出る。
ポケットから携帯を取り出すと、助けを求め緊急連絡システムに電話を掛ける。
相手から名前を聞かれるが、男は自分の名前が思い出せない。
混乱する男は、森の中を大声で助けを呼びながらあてどもなく走りだす。
森の中を彷徨う男は一軒の山小屋へと辿りつく。
助けを求め、山小屋のドアをノックするが返事はない。
ドアノブに手を掛けると鍵は掛かっていなかった。
男は恐る恐る山小屋の中へ足を踏み入れる。
目に入ったのは、一台のテレビとビデオカメラ・・・。
近づいてみると、ビデオカメラに「再生ボタンを押せ」とのメッセージがあった。
男が再生ボタンを押すと、テレビに映像が映し出された。
その映像とは、妊婦を抑えつけた人物が手に持ったナイフで女性の腹を突き刺すというものであった。
男は、驚きと恐怖で腰が砕けて尻もちをつく。
床についた手に大量の血がベッタリと纏わりつく。
恐怖に震えながらゆっくりと振り返った男の目に、先ほどの映像で殺害された女性の遺体が転がっていた。
山小屋から飛び出した男は、前に止めてあった車に飛び乗るが、どこにもキーがない。
男は再び森の中へと逃げ走る。
一体、何が起こっているのかさっぱり分からない。
男は自分のズボンの後ポケットに何か入っている事に気づく。
取り出すと、それは財布だった。
中には、既婚者でジョン・エヴァンスという名の免許証が入っていた。
男の手には、結婚指輪があった。
財布の中には、妻と思われる女性と、子供と思しき若い男女の寄り添う写真があり、裏にはジョンに向けた愛のメッセージが書いてあった。
男は疲れ果て眠りにつく・・・。
気が付けば、もう辺りは暗く夜になっていた。
再び森の中を歩きだす男の耳に、人の声が聞こえてくる。
声を頼りに歩くと、別の山小屋が姿を現す。
声は山小屋の中からするようだ。
窓から中の様子を窺うが暗くてよく判らない。
山小屋に小石を投げてみても誰も出てこないので、男は山小屋に中に入ってみる事にする。
声の主はラジオであった。
山小屋の中を物色しても、たいして役に立ちそうなものはない。
その時、窓の外を人影が通り過ぎる。
男に戦慄が走る。
激しくドアを叩く人物。
男は咄嗟に部屋にある空の木箱の中に身を潜ませる。
謎の人物は、男が入っている木箱に鍵を掛けると、灯油を撒いて火を放った。
何とか木箱から脱出した男は、山小屋にあったライトとナイフを手に森へと逃げ込む。
森の中を彷徨っていると、再び、謎の人物が手に大きな刃物を携え姿を現す。
男は必至で森の中を走って逃げる。
その頃、森の中には他にも身を隠している男女がいた。
財布に入っていた写真に写っていた子供たちである。
子供たちもまた、何かから身を隠していたのだった。
二人は、父親を探す事を決意し、少しではあるが記憶が戻りつつある男=ジョンもまた子供たちを探していた。
ジョンは再び、妊婦=妻が殺害された最初の山小屋に戻り、妻の亡骸を抱き上げそっとソファーに寝かせると、ビデオカメラのスタートボタンを押す。
テレビには、今度は生前の妻と子供たちの姿と、家族でこの山小屋に訪れた様子が映し出された。
そして、誰かが訪ねてきたところで、妻の惨殺シーンへと繋がっていた。
突然、窓辺にあった目覚まし時計が鳴りだす。
ジョンが時計を止め、窓から外をみると、謎の人物が刃物を手に向かって来ていた。
森の中に逃げ込むジョンを、謎の人物のボーガンが狙う。
罠を仕掛け、謎の人物をおびき出そうとするが、罠に掛かったのはジョンを探しに来たわが娘であった。
謎の人物を探し、森を彷徨うジョンの前に、目覚まし時計が鳴り響く。
その背後に忍び寄る人影。
咄嗟に振ったナイフに前には、愛する我が息子の姿。
我が子二人を手に掛けてしまったジョン・・・。
するとまた、森の中で目覚まし時計の音が鳴り響く。
枯葉を押しどけ、目覚まし時計を見つけると、結婚指輪をした人の手が・・・。
掘り起こすと、見知らぬ男の遺体が埋まっていた。
遺体の胸には、「始まりへ戻れ」のメッセージが刻まれていた。
ジョンは、自分が生き埋めにされていた場所に戻って来る。
ここに一体何があると言うのか?
自分が埋まっていた場所を一心不乱に掘り返すと、土の中から小さな箱が現れる。
箱には「真実」という言葉があり、中には注射器が入っていた。
注射器を手に取るとジョンは自分の腕に注射を打つ。
果たして、真実とは一体?
ジョンの妻を殺害した犯人とは・・・?
【 スタッフ 】
監督 : ジョコ・アンワル
脚本 : ジョコ・アンワル
製作 : Gadis Fajriani 、Tia Hasibuan 、Sheila Timothy 、Luki Wanandi
撮影 : Gunnar Nimpuno
編集 : Arifin Cu'unk
音楽 : Bembi Gusti 、Aghi Narottama 、Gascaro Ramondo
【 キャスト 】
ジョン・エヴァンス : リオ・デワンド
Hannah Al Rashid
Aridh Tritama
Izzi Isman
Sadha Triyudha
Jose Gamo
Marsha Timothy
Surya Saputra
予告
↓
TRAILER