つぐない（2007）　～　洋画　戦争・ロマンス・ドラマ　～

『つぐない』（原題：Atonement）は、2007年に製作されたイギリス映画。
小説家を夢見る多感な13歳の少女が、無垢なるゆえに犯した一つの過ちによって引き裂かれてしまった愛する一組の男女が辿る過酷な運命の行方と、自らの罪を一生をかけてあがなおうと決意した少女の贖罪の人生を描くロマンス・ドラマ。
原作は、イギリスの作家イアン・マキューアンのベストセラー小説「贖罪」。
監督は「プライドと偏見 (2005)」「路上のソリスト (2009)」「ハンナ (2011)」「アンナ・カレーニナ (2012)」のジョー・ライト。
脚本は「愛と名誉のために (1983)」「危険な関係 (1988)」「太陽と月に背いて (1995)」「シークレット・エージェント (1996)」「ジキル＆ハイド (1996)」「愛の落日 (2002)」「ジャスティス　闇の迷宮 (2003)」「わたしの可愛い人―シェリ (2009)」「危険なメソッド (2011)」のクリストファー・ハンプトン。
撮影は「バタフライ・キス (1995)」「エニグマ (2001)」「めぐりあう時間たち (2002)」「シャーロットのおくりもの (2006)」「ワールド・トレード・センター (2006)」「アンナ・カレーニナ (2012)」「アベンジャーズ (2012)」のシーマス・マッガーヴェイ。
音楽は「イン・ディス・ワールド (2002)」「Ｖフォー・ヴェンデッタ (2005)」「プライドと偏見 (2005)」「ブラザーズ・グリム (2005)」「マンデラの名もなき看守 (2007)」「路上のソリスト (2009)」「ジェーン・エア (2011)」「アンナ・カレーニナ (2012)」のダリオ・マリアネッリ。
主演は「イノセント・ライズ (1994)」「スター・ウォーズ　エピソード１／ファントム・メナス (1999)」「パイレーツ・オブ・カリビアン／呪われた海賊たち (2003)」「キング・アーサー (2004)」「プライドと偏見 (2005)」「危険なメソッド (2011)」「アンナ・カレーニナ (2012)」のキーラ・ナイトレイ。
共演は「ザ・ブルー (2001)」「ウィンブルドン (2004)」「ナルニア国物語／第１章：ライオンと魔女 (2005)」「ラストキング・オブ・スコットランド (2006)」「ウォンテッド (2008)」「Ｘ-ＭＥＮ：ファースト・ジェネレーション (2011)」「ビトレイヤー (2013)」のジェームズ・マカヴォイ、「欲望 (1966)」「ジブラルタルの追想 (1967)」「オリエント急行殺人事件 (1974)」「ジュリア (1977)」「ウェザビー (1985)」「愛と精霊の家 (1993)」「ディープ・インパクト (1998)」「いつか眠りにつく前に (2007)」「ジュリエットからの手紙 (2010)」「もうひとりのシェイクスピア (2011)」「アンコール!! (2012)」のヴァネッサ・レッドグレーヴ、「奇術師フーディーニ　～妖しき幻想～ (2007)」「エンバー　失われた光の物語 (2008)」「ラブリーボーン (2009)」「ウェイバック　-脱出6500km- (2010)」「ハンナ (2011)」のシアーシャ・ローナンなど。

［　公開日　］

2007年8月29日　イタリア Venice Film Festival 上映
2007年9月7日　イギリス公開
2007年9月10日　カナダ Toronto International Film Festival 上映
2007年9月21日　イタリア公開
2007年9月27日　カナダ Vancouver International Film Festival 上映
2007年10月5日　フランス Dinard Festival of British Cinema 上映
2007年11月8日　ドイツ公開
2007年12月7日　アメリカ limited 公開
2007年12月26日　オーストラリア
2007年12月27日　香港公開
2008年1月4日　アメリカ公開
2008年1月9日　フランス公開
2008年1月11日　スペイン公開
2008年1月17日　ロシア公開
2008年2月21日　韓国公開
2008年4月12日　日本公開

【　ストーリー　】

1935年のイングランド。
政府官僚の娘セシーリア（キーラ・ナイトレイ）は、屋敷で働く使用人のロビー（ジェームズ・マカヴォイ）に密かな恋心を抱いていた。
ある昼下がり、2人の些細な諍いから、噴水に落ちた花瓶を拾おうとセシーリアは服を脱いで水に飛び込むが、その結果ロビーに下着姿を見られてしまう。
気まずくなったロビーは謝罪の手紙を書くが、彼女に対する思いがこみ上げ、猥雑な文面になってしまう。
彼は書き直した手紙を彼女に手渡すよう、セシーリアの妹ブライオニー（シアーシャ・ローナン）に依頼。
しかし、ブライオニーが受け取ったのは最初の手紙。
噴水の一件も密かに目撃していた彼女は、好奇心からその手紙を読んでしまう。
手紙の間違いに気付いたロビーは、セシーリアに謝ろうとするが、却って互いの正直な気持ちを伝えることになる。
暗がりで愛し合う2人。
だが、その現場を目にしたブライオニーはロビーに対する嫌悪と恐怖を募らせていく。
その夜、従姉妹のローラ（ジュノー・テンプル）が何者かに襲われる。
現場から逃走する人影を見たブライオニーは、それがロビーだったと警察に証言。
連行されるロビーの耳元でセシーリアは囁く。
「戻ってきて、私のところへ」
・・・4年後。
刑務所から出征したロビーはドイツとの戦争の最前線にいた。
セシーリアとの再会を夢見ていた彼だったが、負傷して意識を失ってしまう。
一方、セシーリアとロビーに詫びる機会を窺っていたブライオニー（ロモーラ・ガライ）は、ついに姉に真実を語る。
ローラを襲ったのは、ロビーではなかったと・・・。
口論になる2人の前に姿を現したのはロビー。
彼はブライオニーに詰め寄ると「真相を書面に残してくれ。そして、二度と姿を見せるな」と告げる。
1999年、作家となりテレビ局でインタビューを受けていた77歳のブライオニー（ヴァネッサ・レッドグレイヴ）の口から、もう一つの真実が語られるのだった・・・。

【　主な受賞　】

・　第80回アカデミー賞
　　　　作曲賞（ダリオ・マリアネッリ）

・　第61回英国アカデミー賞
　　　　作品賞
　　　　美術賞

・　英国エンパイア映画賞
　　　　英国作品賞
　　　　男優賞（ジェームズ・マカヴォイ）
　　　　女優賞（キーラ・ナイトレイ）

・　イヴニング・スタンダート英国映画賞
　　　　技術賞

・　第65回ゴールデングローブ賞
　　　　作品賞（ドラマ部門）
　　　　作曲賞

・　ラスベガス映画批評家協会賞
　　　　助演女優賞（シアーシャ・ローナン）

・　ロンドン映画批評家協会賞
　　　　英国主演男優賞
　　　　英国助演女優賞（ヴァネッサ・レッドグレイヴ）

・　フェニックス映画批評家協会賞
　　　　撮影賞
　　　　作曲賞
　　　　助演女優賞

・　サンディエゴ映画批評家協会賞
　　　　編集賞

・　サテライト賞
　　　　脚本賞

・　ティーン・チョイス・アワード
　　　　映画女優賞（ドラマ部門）

・　ワールド・サウンドトラック賞
　　　　作曲賞

・　キネマ旬報ベストテン
　　　　第9位

・　映画館大賞「映画館スタッフが選ぶ、2008年に最もスクリーンで輝いた映画」
　　　　第42位

【　余談　】

本作の米国オリジナル公開版は130分でありフォーカス・フィーチャーズの配給権が置かれたが、日本公開版は7分の短縮とカットを用いた親会社ユニバーサルによる修正版である。

【　スタッフ　】

監督：　ジョー・ライト
原作：　イアン・マキューアン　『贖罪』
脚本：　クリストファー・ハンプトン
製作：　ティム・ビーヴァン、エリック・フェルナー、ポール・ウェブスター
製作総指揮：　ライザ・チェイシン、リチャード・エアー　、ロバート・フォックス　、デブラ・ヘイワード、ジェーン・フレイザー、イアン・マキューアン
撮影：　シーマス・マッガーヴェイ
美術／プロダクションデザイン：　サラ・グリーンウッド
セット制作：　ケイティ・スペンサー
編集：　ポール・トシル
音楽：　ダリオ・マリアネッリ
ピアノ：　ジャン=イヴ・ディボーデ
キャスティング：　ジナ・ジェイ
アートディレクション：　イアン・ベイリー、ニック・ゴットシャルク、ニール・モロネー
衣装デザイン：　ジャクリーン・デュラン
ヘアメイク：　イヴァナ・プリモラック
メイク：　ポーリーン・ファウラー、コリン・ジャックマン、Darryl Brooke 、Melanie Davey　、Andrea Finch 、Nigel Hierons 、Deborah Jarvis　、Con McCloskey
視覚効果（Visual Effects）：　エイドリアン・バントン、サラ・バーカー　、マイケル・ベル　、ライアン・クック、ポール・ダッカー　、ケリー・ダガン　、アリソン・ファーマー　、Alan Brannan　、Bimla Chall 、Paul Doogan
特殊効果（Special Effects）：　ベン・コールズ、ジェイムズ・デイヴィス・III 、マーティン・ギーソン　、ヒュー・グッドボディ、アラン・グラハム　、マーク・ホルト　、ピーター・カーシー　、ニック・クール　、ニール・ピータース、ラッセル・プリチェット
謝辞：　キャシー・バーク、ヴェロニク・ハシド　、キャロライン・マグナス、フィービー・マクガーヴィ　、ステラ・マクガーヴィ、ロザムンド・パイク　、Dominic Dromgoole 、Susa Gelpee 、Neil Mockler　、Lyndie Wright
日本語字幕翻訳：　関美冬

【　キャスト　】

　
セシーリア・タリス：　キーラ・ナイトレイ　（吹替：弓場沙織）
ロビー・ターナー：　ジェームズ・マカヴォイ　（吹替：関智一）
ブライオニー・タリス（13歳）：　シアーシャ・ローナン　（吹替：松元恵）
ブライオニー・タリス（18歳）：　ロモーラ・ガライ　（吹替：松谷彼哉）
ブライオニー・タリス（老年）：　ヴァネッサ・レッドグレーヴ　（吹替：翠準子）
グレイス・ターナー：　ブレンダ・ブレシン　（吹替：竹口安芸子）
リーオン・タリス：　パトリック・ケネディ
ポール・マーシャル：　ベネディクト・カンバーバッチ
ローラ・クィンシー：　ジュノー・テンプル
警官：　ピーター・ワイト
エミリー・タリス：　ハリエット・ウォルター
フィオナ・マグワイア：　ミシェル・ダンカン
シスター・ドラモンド：　ジーナ・マッキー
トミー・ネットル：　ダニエル・メイズ
フランク・メイス：　ノンソー・アノジー
インタビュアー：　アンソニー・ミンゲラ
アルフィー・アレン
ジュリア・ウェスト
フェリックス・ヴォン・シムソン
チャーリー・ヴォン・シムソン
レアンダー・ディーニー
ピーター・オーコナー
ミシェル・ヴュイエルモーズ
リオネル・アベランスキ
トビアス・メンジーズ
ポール・ストッカー
アレックス・ヌードル
ロジャー・エヴァンス
ブロンソン・ウェッブ
イアン・ボナー
オリヴァー・ギルバート
ジェイミー・ビーミッシュ
ジョニー・ハリス
ニック・バグナル
ビリー・シーモア
ニール・マスケル
ポール・ハーパー
チャーリー・バンクス
マデリーン・クロウ
スカーレット・ダルトン
オリヴィア・グラント
ケイティ・ローレンス
ジェイド・モーラ
ジョージア・オークレイ
アリス・オル=ユーイング
キャサリン・フィルプス
ブライオニー・ライス
アンナ・シングルトン
エミリー・トムソン
ケリー・スコット
マーク・ホルゲート
ライアン・キッゲル
ヴィヴィアン・ギブス
マシュー・フォレスト
リチャード・ステイシー
ジェイ・クイン
ジェレミー・レニエ
ジョン・ノーミントン
ジャック・ハーコート
ベン・ハーコート
ティリー・ヴォスバーグ
エンジェル・ウィットニー
ボニー・ウィットニー
ベン・ウェッブ
ウェンディ・ノッティンガム
トム・バーカー
ジェイムズ・フィディ
エリオット・フランシス
トーマス・ルーク
Ailidh Mackay
Sarah Shaul
Craig Leonard